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浦安景観まちづくり講座 第1回開催報告


浦安市協働提案事業「浦安景観まちづくり講座」キックオフミーティング(第1回)が開催されました

 浦安市都市計画課・うらやす景観まちづくりフォーラムの協働提案事業として、2014年度「浦安景観まちづくり講座」のキックオフミーティング(第1回)が、5月18日(日)WAVE101で開催されました。多くの方にご参加いただけるか不安もありましたが、会場はほぼ満席となりました。広報にご協力いただいたみなさん、ご参加のみなさんどうもありがとうございました。以下、当日の様子をご紹介します。
  

 当日の会場の様子

 最初に、都市計画課・板橋課長、うらやす景観まちづくりフォーラム(以下、フォーラム)会長・小林の挨拶がありました。板橋課長からは、2008、2009年度の市の景観まちづくり連続講座をきっかけに結成されたフォーラムと都市計画課の協働提案事業であり、講座をきっかけに協働の輪を広げたいという趣旨説明がありました。
小林からは、震災後フォーラム独自の取り組みを続けてきたが、協働提案事業が採択される機会に恵まれ、これまで以上に市民目線からの景観まちづくり、市民・行政・事業者を結ぶ景観まちづくりのプラットフォームづくりに貢献したいとの表明がありました。                          

          都市計画課・板橋課長                                フォーラム・小林会長
 その後、フォーラム・浦安まちづくりアドバイザーの浅川から「これまでの景観まちづくりに関する活動内容と今年度のスケジュール」について説明がありました。景観資源リストの収集、震災後の景観を確認するまちあるき、先進事例調査といったフォーラムの活動と、市民・事業者・子どもといった対象に着目して企画している全7回の講座内容の詳細について説明がありました。
                          

          フォーラム・浅川さん                                   会場の様子
 続いて、景観計画の策定を担当されていた都市政策課の土久さんから、策定背景の紹介がありました。当時は「景観は京都や奈良など歴史あるまちでやるもの」という考えがあり、開発しながら景観をつくってきた浦安ではなじみがありませんでした。しかし、開発事業者の計画に店舗の大きな看板や原色に近い色彩の外壁についての協議の中で、開発事業者から「なぜいけないの? いけないのであればルールをつくってください」と逆に言われてしまったことがあったそうです。また、2004年に景観法ができ、歴史あるまちだけでなく、やる気があれば全国どこのまちでも取り組める仕組みになったこと、浦安も守るべき景観があることなどから、景観計画を策定することになったそうです。景観計画の策定過程で多くの市民、関係者と議論を重ねたため3年を要し、その声を余すところなくまとめたため分厚い計画書になったとのことでした。
 景観計画は、第1編に景観まちづくりの考え方、第2編に規制誘導の方針、第3編に景観重要建造物・樹木の指定方針、第4編に景観まちづくりの考え方という構成です。第2編の規制誘導の方針にしたがって、現在市で建てられる一定規模以上の建築物は景観計画の事前協議・届出の対象となっています。
その規制誘導の実際について、都市計画課の谷川さんから紹介がありました。方針にしたがって植栽を植え空調室外機の修景をしている事例の紹介のあと、景観計画で定められた色彩よりも鮮やかな色をつかって外壁を塗装してしまった事務所建築に対して指導の結果、落ち着いた色に塗り替えてもらった事例の紹介がありました。

                                

           都市政策課・土久さん                                     都市計画課・谷川さん
 休憩のあと、参加者全員の方から自己紹介をしていただきました。お住まいでは元町1名、中町10名、新町8名、その他の地域3名の分布となりました。20代、30代の方もいらっしゃったことと、専門的な勉強をしている方、建築・土木・造園と景観に関する職業の方に多く来ていただいたことが特徴的でした。
 参加者の自己紹介シート
質疑では、規制誘導だけではまちの景観はよくならないのでより大きな枠組みの取り組みが必要といったご意見や、市民が取り組む景観まちづくりのゴールは?といった本質的な質問をいただきました。私たちとしても1年間の講座をきっかけに、将来的に協働の取り組みが広がるきっかけとなることを期待しています。次回の「水辺の景観を考える」(第2回)にも、多くの方のご参加をお待ちしております。